マップピンがオーバーレイした風景

多店舗展開する業種にとって優良立地を探すことは、最も重要で最も大変な業務ではないでしょうか。個別に立地を評価するのではなく、網羅的に立地を評価することで、迅速な意思決定や能動的な営業スタイルの獲得など様々な業務の改善に繋がるホットスポット分析についてご紹介します。

チェックシート方式による立地評価の限界

立地の査定方法といえば、チェックシート方式が一般的です。自社の成功した物件について共通の立地の特徴を列挙し、その特徴に該当する立地を見つけるという方法です。

チェックシート方式は簡便でわかりやすいのですが、条件を絞りすぎてしまうと物件が見つからなくなり、広げすぎると収益性の低い物件を選んでしまいます。さらに致命的なのが、チェックシートで算出した点数は売上との関係を反映したものではないため、チェックシートとは別に重回帰モデルによる売上予測を併用して運用する必要があります

現在ほど競合環境が激しくなく、業種・業態が多くなかった20年ほど前までは、小規模店舗の売上予測は重回帰モデルで実施しても実用レベルで運用することができました。しかし、近年では状況が変化し、重回帰モデルだけでは十分な意思決定ができなくなってきてます。

[参考]重回帰分析はもう古い?機械学習モデルと重回帰モデルの違い

網羅的に評価しポテンシャルの高いエリアを絞り込む

そこで機械学習で売上予測モデルを作り、全国のターゲット立地を網羅的に評価するのがホットスポット分析です。さらに、分析結果を地図上に展開して、売上ポテンシャルの高低をグラデーションで表現したものがホットスポットマップです

ホットスポットマップ

評価対象としては「大字町丁目の中心点」のほか、「全国のコンビニ立地」「全国のファミリーレストラン立地」などが挙げられますが、これはデータの整備が容易で、自社のビジネスモデル的に利用しやすいものを選択するのが良いでしょう。

ホットスポット分析は、デューデリジェンス調査(詳細調査)を実施する前にアタリをつけるアセスメント調査です。これを活用すると用地仕入れの対象エリアをポテンシャルの高いエリアに絞ることができるので、能動的に営業をかけることができます

さらに、立地の詳細情報も含めて評価できるように売上予測モデルを構築しておけば、同じ売上予測モデルでデューデリジェンス調査を実施することも可能です。

ホットスポット分析の応用例

用地仕入れのほか、フランチャイズオーナー向けにコンサルティングサービスを提供することにも応用が可能です。商業施設向けのコインランドリーを展開する企業では、土地活用を検討している企業経営者や資産家へのアドバイスに、機械学習を活用したホットスポット分析の結果も提供し、出店の意思決定をサポートしています。

さらにホットスポット分析は店舗立地の探索だけでなく、特定の商品やサービスの需要のある地点を探すことにも役立てることができます。それを応用すると既存店舗網の中でどの店舗から新商品を投入したらいいかのチャネル施策の判断や、既存店立地の業態転換の判断にも活用することができます

ホットスポット分析の実施はジオマーケティングにご相談ください

ジオマーケティングでは機械学習を用いた売上予測モデルの構築から、ホットスポット分析の実施までトータルでサポートする体制がございます。プロジェクトの進め方、運用方法、費用、納期など、実例を交えながらご案内いたしますので、まずはお気軽にご相談ください(ご相談は無料です)。

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